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友人のつるさんから小説を頂きました!
ありがとう!
もっと書くと良いと思う。
まずはメタフラメタ!
フラッシュがおとめで素敵です。きゅんきゅんします。
刃の色を美しいと単純に思う。
鋳込まれた金属の、艶やかに光を反射させる波紋。
時にそれの、不純物が混ざっていたり均質でなかったりするところを完璧主義者の長兄は疎むがそれはそれでいいと思う。味がある。
「鑑賞物じゃあない」
メタルマンは不快げに云う。
「不揃いであれば重心が変わるってことだ。当たらん」
「当てるじゃないか」
足を止めるところから入るフラッシュとしてはそれは殆ど芸術的な技術に見える。止めなくても当てるとか。なんだそれ。
「そんなに好きならくれてやる」
メタルはそう言って一枚をフラッシュに投げた。
攻撃的ではないその軌道を、それでもいちど止めてから(兄には目を向けずに)受け取る。
たしかにそれは、気をつけてみれば刃先がすこしいびつであったが、やはりフラッシュにはどうというものとも見えない。
「どうしろっつの」
「俺に投げるんじゃなきゃどうとでもしろ」
「当たりませんよう」
情けなくそうつぶやきながら指先をその切っ先に這わせる。ちりちりと、はしる感覚。
「自分を壊すな」
「――へい」
不満げに言われて指を離す。だからどうしろと。
「胸ポケットにでもいれれりゃあ戦地の恋人ごっこできんのに」
「何になりたいんだお前は」
「デコに貼ったらお揃い?」
「返せ」
やだ!と首をふりながらフラッシュはそれをしまう場所を必死に考えていた。彼からもらったふたつめのもの、疵痕以外のはじめてのものを、絶対に傷つけないための場所。
2009/06/16 小説 Trackback() Comment(0)
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