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2024/04/20

ほだされてんじゃねえよ


◆ご注意下さい◆

・ぬるいですが、ややいかがわしいです。
 エロ表現の苦手な方はどうぞご遠慮下さい。
更に
 ・ついてます
 ・いれてはいませんがついてます
 ・しもねたです
 ・バナマジで既に出来てる版です

うらとか。隔離とか。作った方が良いんですか。ね。
うーん… 取り敢えず様子見。
普通に置くのは止めたほうがよいんでない? という感じでしたら一言戴けると有り難いです。

ジュブナイルだぜ! とかおもったけどジュブナイルだと全年齢なのか…
わたしジュブナイルを勘違いしていました。


「わ、かった。分かりました」
 洗濯籠の並ぶダックボードの上で、マジックマンは自棄気味に叫んだ。
「手でしてあげますそれで! 十分でしょう!」
 洗浄室から出ようとしたところを押し戻されて、鼻息荒く押し倒されたのが十分程前。延々抵抗してホールドされるのだけは何とか凌いだものの、諦める気配のないバーナーマンに面倒くさくなったのが大半を占めていた。あとは本当に勢いだけ、という出たとこ勝負な面がある。
 勢いよく目の前に突き出されたマジックマンの右手を、一瞬変な顔をしてバーナーマンは見つめていたが、直ぐに我に返ってどこが、と噛み付いた。
「十分じゃねーよ!」
「出すもの出せば収まりますよ」
「どっちかって言うと突っ」
「聞こえません!」
 渋るバーナーマンをピシャリとはね除け、マジックマンはバーナーマンを促して相対する形で座りこんだ。胡座をかいたバーナーマンが逡巡の後に腰部装甲をパージすると、覚悟を決めたようにマジックマンは足の付け根へと手を伸ばす。
 手加減を覚える様子のないバーナーマンに毎度責められたのでは、言いたくもないが、いや、本当にいいたくはないのだが、早晩壊されるのではないかという危機感がマジックマンにはあった。
 たとえば壊れたとして、修理を行うことは可能だと思う。しかし、自分で行うのはあまりにも情けなく、かなり気が滅入る作業に違いなかった。まったく御免被る。
 そして、もし自分の手に負えない不具合を生じ、キングに頼まねばならないとしたら、死ねる。
 無様に過ぎる。どういう面を晒してなんと言えばいいかも分からないし、考えるだけで恥で思考回路が焼き切れそうだ。とにかく、絶対に避けたい。
 バーナーマンが我慢を覚えるのがもっとも好ましいのだが、マジックマンは胡乱げにバーナーマンを見た。
 何がそんなにありあまっているやら、がっついて仕方がないバーナーマンはなかなかお預けを覚えない。根気強く自重を教え込ませようとはしているものの、お預けどころか、待ても怪しいときた。
 これで、本気で嫌なら拒絶をすればよいものを。
 驚いたことに、心底嫌なわけではないのだから、笑える。
 我ながら終わっているとマジックマンは溜息を禁じ得ない。

 長い指をバーナーマンの中心に絡め、ゆるく擦り上げる様子を、バーナーマンはしばらく興味深げに見ていた。
 マジックマンの指は普段、トランプを切ったり、ガラス玉を幾つも取り出して指の間を器用にくぐらせたりと、滑らかに動いて手品を見せる為にあるものだ。その、優雅で繊細に動くマジックマンの指が、バーナーマンに絡みついて扱いている様はひどく淫靡に見えた。
 マジックマンの手が普段どれだけ滑らかに動くかを知っているので、マジックマンが柄にもなく硬くなっているのがわかり、バーナーマンは少し面白く感じた。
 緩やかに熱を上げられながら、ふと思いついたバーナーマンが顔を伺うと、マジックマンは変に神妙な顔つきになっている。
 何の感情を押し込めているのか、堪えるような顔が新鮮で、バーナーマンはマジックマンの方へ手を伸ばし、腰部装甲の際から、内側へ手を差し込もうとする。その指を、煩そうにマジックマンは払い除けた。
 しかし、払われてもしつこく手を伸ばすバーナーマンに呆れたか、とうとうマジックマンは手を止め、低い声でバーナーマンを威嚇した。
「…あなたはさわらなくて結構です」
 じろりとバーナーマンを見ると、バーナーマンはいやだってさと口を尖らせる。
「触んなとか無理だろ」
「いや必要ない、って、言っ…、」
 話す間にも手を伸ばすバーナーマンをかわし続けていたマジックマンは、不意に下肢の中心を握りこまれて身を竦ませた。
 待ては覚えないくせに、ひとの装甲を剥がすやり方は覚えてるのだから始末に負えない。
 マジックマンは呆れたらよいのか怒ったらよいのかよく分からない生ぬるさを抱え、内心であちこち動揺したまま鋭い声をあげた。
「触らないでくれませんかねえ!!」
「無理だっつってんだろ! 俺は触りてえんだよ!」
 しかし即座に返ったバーナーマンの答もそれを上回る怒鳴り声で、マジックマンはその剣幕にいささか驚く。
「な、…ハ、なんですって」
「なんで……アー?」
 考え事をするように、やわやわと握り込んでくる掌を退けたくて、胡座をかいたバーナーマンの膝を蹴飛ばす。すると、逆の手で大腿部の内側より、後ろに回った辺りを膝裏まで撫で上げられて、ぞわと走った電流に慌ててガツガツと膝を再度蹴りとばす。
 執拗なマジックマンの蹴りに、バーナーマンは威嚇するような目を向けたが、それ以上の形相で睨め付けると、ひとつ小さく舌打ちをして、渋々とバーナーマンは足から手を離した。
「…バーナー」
 ただし、手を離したのは足からだけで、バーナーマンの手はマジックマン自身からは手を引く気配がない。そのことを咎めてマジックマンが再び睨むと、今度はしょうがねえだろ、とバーナーマンは口を尖らせた。
「つまんねえよ」
「そういう問題じゃ、ッ、」
 本格的に触ることに決めたらしいバーナーマンは、戯れるようにゆるく動かしていた手を、はっきりとした意図を持って動かしはじめた。ぞろと擦り上げられて、マジックマンが焦ったように排気の間隔を乱し呼気を詰める。引きつれた音を聞きとめて、バーナーマンは「あーそうそうそう言う感じ」と悪人面で笑った。
 このやろう。引きつる口元が見られないのがせめてもの救いだ。
「ああああくそ早いとこ終わらせてあげますよ」
 マジックマンが睨み付ければ、悪人面は口元ににやにやとだらしない笑みを浮かべ、競争な、と頭の悪いことを言った。

「…、ふ、」
 こればかりは経験如何はあまり意味がない。他人のものを触ったことがあろうがなかろうが、自分にもついているのでどこをどう触れば良いかは特に悩むものではないからだ。
 追い上げて追いつめると、程なくしてバーナーマンが声を低くかみ殺し、マジックの手の中で達した。手袋を模して白く分けられた清潔感のある指先が、バーナーマンの吐き出した排燃料でべとりと汚れる。てのひらに吐き出されたそれは、不思議と熱を持っている。元は内部を循環するエネルギー液の一部だからだろうか。
 追いつめられたバーナーマンの目の色が、パイロの炎色と同じであることを改めて確認したマジックマンは、腹の内側がざわざわと掻き回されるのを感じた。
 ぐるぐると内側の部品を混ぜられるような感覚が、マジックマンを落ち着かなくさせる。そのざわつきは、妙にだるく浮ついていて、緩く上げられた機体温度が更に上がるようだった。
「……じゃ、私はこれで」
 ざわつく内部振動を誤魔化すように、殊更あっさりと言い放ち、マジックマンは汚れた掌を籠に積まれたダスターでぞんざいに拭った。こちらをちらと見るバーナーマンの目はまだ情欲が色濃く残っており、マジックマンは密かに息を吐く。
 目を反らして、マジックマンは乱れる排気リズムを整えながら腰を浮かした。
 当初の約束は果たしたのだ。一方的であってもだ。
 けれども、マジックマンが立ち上がるよりも、伸びてきた腕がマジックマンの足首をわしづかむ方が早かった。逆の手が膝裏を掬い、勢いよく引っ張られて、幾分振り回され気味に引き寄せられた。
 咄嗟の出来事で慣性に逆らうこともままならず、マジックマンはバーナーマンの膝に向かい合わせで乗り上げた。随分と手慣れた早業にマジックマンが呆然とする隙に、腰に手を回したバーナーマンはマジックマンをホールドする。
 はたと我に返り、俄に抵抗をはじめるも、時既に遅し。
「な、おしまい! おしまいですよ!」
「お前おしまいじゃねえだろーよォ」
「結、構、で、す!」
 そうは言っても、熱が鈍くわだかまるような腰に力は入らなかった。
 有無を言わさず敏感な場所を擦られて、マジックマンは押し返そうとしてバーナーマンの胸に突いた手を握りしめ、ぐっと口の中に力を込めた。こんな弱点は必要だろうかと思いながら、ただただ排熱をコントロールすることに必死になる。
 バーナーマンは指先がないせいで、手先は不器用だ。普段火口には覆いがしてあるが、蓋部分には感覚が通っていないため、指の腹の方を使おうとする。元々細かい動きが不得手なのだろうし、更に制限される指の造りで触れてくる様は拙い。
 しかし力任せに嬲ってくるかと言えばそうでもなく、バーナーマンの手は意外に丁寧で、マジックマンは居心地が悪くなった。この男は、たまにこういう、触り方をするときがある。
 所在なさに困り果て、うろうろと彷徨わせた視線をバーナーマンに向けたのは、失敗だった。
 目があえば屈託なく笑ってみせるバーナーマンの目の奥が、ちろと燃えるのを見ると、いっそう身動きが取れなくなる。己に絡みついた指の腹で縁をなぞられ、先端をにじられて、背が痺れた。
「…、ッ、」
 ふ、と零れそうになる空気の量を減らし、意地でも声を漏らすまいと奥歯を噛み締める。咄嗟にバーナーマンの手を掴んだのが、どういう意味を持つかを考えられない。気を持って行かれそうになる感覚にマジックマンは身を震わせた。
 追い上げられて内側に籠もる熱を吐き出す瞬間、不安定な格好をしている所為で膝に変に力がこもった。両膝がバーナーマンの脇腹を押す。排熱量が増えて、排気の調子が狂う。コア活動が挙動不審になる。
 く、喉奥で声を殺し、伏せた目蓋がびりびりと震えた。
 吐き出す感覚をやり過ごして、マジックマンは今度こそおしまいだと肩で息をつく。上がった熱量に対して、全身を冷まそうと急に冷却装置が活動量をはじめた。乱れる排気を整えようと努めながら、腰を抱くバーナーマンの腕に触れた。そこまで力がこもらない腕は簡単にほどけそうだった。
 すると、チュ、と目元を小さく吸われて、マジックマンはぎしりと動きを止めた。竦んだように体を硬くしてしまい、立ち上がりそびれたことに気付く。
 意味が分からずバーナーマンを見ると、反対側の目元へも唇を寄せる。妙に生真面目な顔をして、手の甲でマジックマンの頬をうすく撫でた。喉が変な音を立てそうなのをねじ伏せ、瞬きも忘れたマジックマンは、信じられないものを見る顔をしていたはずだ。
 それには全く頓着した様子もなく、バーナーマンはマスクの上から唇の位置を探るように、二度三度と口づけ、額を合わせ、鼻をこすりつけた。
 おいおい、マジックマンは所在なげに身動いだ。
 身の置き場がない。もの凄く恥ずかしい。マジックマンは壊れ物でも何でもないので、そんな丁寧に触られると気持ちが悪い。
 むず痒いような変な間の後に、バーナーマンがこちらを見ているのに気付いて、マジックマンは溜息をひとつ。違和感に気付いて、もう一度溜息を半分。こめかみが引きつる。
「……何かまた硬いんですが」
「いやおまええろい面すっから」
「責任転嫁ですか甲斐性のない」
 冗談じゃないですよ、吐き捨てて立ち上がろうとすれば、がっし、と腰の腕に力を入れられた。食い下がられても、マジックマンも流石に我慢の限界というものがある。
「いい加減にしろってんですよ!」
「いやだから無理だろって!」
「我慢って言葉を知らないんですか?!」
「ああああ手前ェこそ煽っといてナシとかマジねえだろ!」
「責任転嫁!」
 丁寧に扱われるよりは、ぞんざいにがっつかれる方がまだましだとか、ああ本当に自分は終わっている。
 

 かきっこはジュブナイルだと思うんですよ。

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2009/07/03 小説 Trackback() Comment(2)

COMMENT

こんにちは

どう見てもジュブナイルですとも。キタさんちのバーナーがとても男前で大好きです。
「不具合が起きたらキングに相談とかそれなんて羞恥プry」なマジックが可笑しい。機械らぶの書き方がほんと尊敬します。きゅん。

耐え切れずコメントしてしまいました。
萌えをありがとうございました!

2009/07/04  01:11 EDIT RES

こんにちは!

わーいいらっしゃいませー。ジュブナイル(仮)にありがとうございます!
なんだかジュブナイルは正確には「児童文学」に定義されるみたいです。旧校舎とか体育倉庫とかでしてたら胸を張ってジュブナイルといえたのかもしれません、が、現さんがジュブナイルって言って下さるならもう満足です。無問題!
機械ラブはいろいろ悩みますが、悩む分楽しいですよね。楽しんで頂けたみたいで、すごくうれしいです。
コメントありがとうございました~

キタ 2009/07/05  03:39 EDIT RES

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