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殴り書き。
会話とか、ないです。
管巻いてる感じの隊長が書きたかったので。
時間軸としては
メッテイド→太陽→クラッシャヘンズ
もうちょっと頭と尻尾つけたら話になった気もするんですけど、
一回書いたものをどうにかしよう、と拘ってると結局かけなくなっちゃうほうなので、
これはもうこれでおしまい。(自らに言い聞かせる)
破壊工作を無事終えて帰還できたのは良いが、今回の作戦はややハードだった。
作戦内容は二機で潜入、情報入手後、離脱の予定だったのだが、実際は単独潜入、基地破壊が今回の全てであった。
無論、世界に名だたるワイリーナンバーの名は伊達ではない。フラッシュマンは純粋に戦闘型として作られた機体である。自立行動もままならない、条件行動のみのルーチンロボットなど相手でもないが、実質的に、本来フラッシュマンは後方支援型なのである。
レアメタルの新たな鉱脈をとある企業が押さえた、らしい、というのが最初の情報だった。
情報源はエアーマン配下のピピで、上空で傍受した問い、出所のはっきりとしないもの――エアーマン曰く風の便り――で、最初からどうにも胡散臭いものだ、とフラッシュマンはあまり乗り気ではなかった。とはいえ、一概にガセと切り捨てられる類のものでもなく、だめもとで情報を確認に行く、というのが当初の予定だったのである。
それが結局、小さな人工アイランドとはいえ、島丸ごとの施設を破壊するのが最終任務になってしまったのは、仕方がない。罠を張られていたため、やむを得ずの対応だった。
やむを得なかったのだ。
デマだった場合の対応として、優先順位の高いリモートシステムを入れ、いつでもワイリー基地から指示できるようにメインシステムをいじり、施設は残してそのうち役立てる方針だったのだが、今回、そういう余裕がフラッシュマンにはなかった。
何故かと言えば、そもそも、後方支援型であるフラッシュマンには、対多数戦において、絶対的な破壊力というものを持たなかったからだ、と言える。
たとえば、メタルマンのブレードやクイックマンのブーメランであれば、威力もさることながら全方位型で、一度に一個小隊を相手どるのにも不足はない。これがヒートマンやエアーマンになれば更に対多数の性格が強くなり、クラッシュマンに到っては、戦況を支配するのなど容易いことだ。
今のところ海中戦が無いため、その威力を遺憾なく発揮する場のないバブルマンとて、水中では無敵であるのは間違いないし、現在は作戦上、主に防御サポートに回っているウッドマンでさえ、その怪力を使えば一対多に問題はない。
ところが、フラッシュマンはそういった、とにかくばったばったと敵をなぎ倒す破壊力とは無縁の機体だった。時間を止める、という意味では誰よりも多数を相手取る能力ではあるが、実際問題として、時間を止めただけでダメージを喰らうのは今のところ、一機体しか心当たりがない。時間を止めたところで、逃亡ならともかく、破壊をするならば一体一体を相手にしなければならない。
別に一体ずつを相手にしたところで負けるとも思わないが、とにかく時間が掛かる。赤い兄弟機並に千切っては投げ千切っては投げの戦法を繰り返していたのでは、ジリ貧もいいところだ。
大体数が多すぎる。
アホほど多いガードロボットやら何やらに追い回された挙げ句、さほど重要視された拠点でもないのにこんな人工アイランドくんだりまで来て、いい加減フラッシュマンは嫌気がさしていた。
手ぶらだし。砂漠だし。赤道直下だし。そうそうそう砂漠なんですよここ人工アイランド暑いですよねおいでませ人工アイランド。くそが。暑いんですよ。暑いのに火炎放射とか爆発物とかなにそれまじ意味分かんないおれデリケートなんですけど超情報特化型だもんで処理量はんぱなくてほんと暑いのとか止めて欲しいんですけど放熱凄ェの端子溶けるわ。冷却追っつかねんだもんでもうほんとやだ。ほんとやだ。モチベーションさがるっていうかそもそも低かったんだけどやる気でない。
ああもうやだおれもうかえる。ヒンヤリ涼しい自基地で可愛い部下に癒やされたい。
よし帰ろう。
慣れない砂漠地帯での長時間労働で、冷却が追いつかずにオーバーヒートを起こしていたフラッシュマンは、有り体に言えば、暑くて意識が朦朧としていた。長考するだけの余力が奪われ、思考は至ってシンプルに、そして些か短気の質を帯びてくる。
自覚はあったが、どうにもならなかった。しかもあちこちに苛々とさせてくれる要因が散らばっているので、自制する傍から神経が逆立つのだ。
そもそもだ。数にものを言わされる消耗戦は、するのも如何なものかと思うが、されるのは余程我慢がならなかった。
圧倒的な物量作戦などという、いかにもお金持ってますよ、な作戦など立てたことがない。
いかに寡兵で凌ぐかという作戦に慣れたフラッシュマンに対して、あっちもこっちもピッカピカの守衛ロボ集団は喧嘩を売られているにも等しかった。
更に、金の使い処が微妙なところも、フラッシュマンの癪をちくちくと刺激してくるのだ。
金を掛けるなら、なぜもう一バージョン上の機体にしない。その守衛ロボのそのバージョンって一番使えない型じゃないのかグレードアップが駄目ならまだひとつ前の型の方がマシだ。
なぜ装甲をピッカピカにする。
キレイに磨いてあるのはまあ構わないが、いや、やはり構う。市街地勤務ならともかくとして、砂漠炎天下でぴかぴか光ってどうする。伏兵にもなれないではないか。マット仕様が基本じゃないのか。だいたい、光の散乱が異常で、視覚センサーに誤作動をおこして迷子になっている鈍くさいのが数体いたぞ。
数の暴力を下品だ何だと喚いたところで意味がないのは分かっている。
どう騒いだところで、成金趣味だと言ったところでそれも立派なひとつの作戦だ。貧乏人の僻みはみっともない。承知である。
しかしだ。
無駄に使うならよこせ。
だんだんと苛立ちを押さえられなくなってきたフラッシュマンは、無理な場合は適当に破壊したら放置して良しのメタルマンの指示を先ず頭から抜いた。次に、フラッシュマンを拾うために待機して居るであろう部下にランデブー地点の変更を告げ、自らも向かう先を変更する。
フラッシュマンは広範囲攻撃用の武器を持っていない。
しかし、ワイリーナンバーズを相手取ろうと攻撃態勢ばっちりな施設の、メインコンピューターという
武器が有れば話は別だ。
末端からでも、全システムを管理している中央を乗っ取り、内部崩壊させるついでに施設を爆破するなど、DWNいちを誇る電脳を持ってすれば造作もないのである。一体見たら二十匹いや二十体の勢いで沸いてくる守衛ロボをかいくぐり、適当な電算室に入り込んだフラッシュマンは、管理システムへハッキングを掛けると、施設を徹底的に破壊することにした。
いや実にやむをえない。全く持って致し方がない。
決して僻みとかではない。ほんとほんと。
最新の防衛システムを操り、壊滅状態に陥る施設を薄ら笑いであとにしながら、誰にともなくフラッシュマンは言い訳をする。
有能な部下が大型ヘリで迎えに来てくれたため、ついでにとスクラップ状態のガードロボットをわんさと拾って帰ってくることにしたが、それは戦利品であって貧乏根性ではない。
疲労してはいるがフラッシュマンはそこそこ機嫌が良い。
2009/07/09 小説 Trackback() Comment(0)
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