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友人とカラオケ行って、ボカロ曲のはろぷらさん※1を初めて聞いたのですが、8bit曲に大変弱く、歌詞がグオエエエエと内臓にくる系だったもので、ひとりぼっちクラッシュとかメタルとワイリー博士で想像して大変アレな感じになりまして、いやね、そのね、ごんぎつねスイッチ※2入っちゃってね…
だいじょうぶだよ! ぜんぜんだいじょうぶだよ! かなしいこととかないよ!
と己を奮い立たせた結果、メタルもクラッシュも出てこない話になりました。おかしいな。
エアーとフラッシュがぐだぐだ立ち話しているだけです。
※1 「はろぷら」さんですね。殿堂入りもされているようです。8bitだいすき。
※2 トラウマスイッチと同意。想像力逞しくCMだけで涙腺決壊する管理人の基礎となるトラウマ。 フラッシュマンとエアーマン
「思うに」
「うっわなんだよいきなり」
突然背後から降った声に驚き、フラッシュマンは慌てて振り返った。壁に張り付いて相手を見上げれば、ブルーの巨体がフラッシュマンを見下ろす。エアーマン。
曲がり角付近ではセンサー確認をしましょう。というのは、たまに暴走クイックマンやプラズマダッシュ中のヒートマンに轢かれる恐れがあるからだ。
しかし、今はセンサーに反応がなかった筈だとフラッシュマンは訝りつつ兄機を見た。白々しく来た方をうかがっているエアーマンを見て、フラッシュマンは眉間にシワを刻む。
「手の込んだ嫌がらせしやがって」
恐らく作戦帰りだろう、エアーマンのブルーのボディは少し煤けている。呆れた視線で見やれば、心外なとエアーマンが返した。
「透明人間になったでなし」
音はしただろう、としれっと答えるエアーマンをフラッシュマンは眇目で睨む。
「あんたいま思いきり待ち伏せてたじゃねえか」
「熱源反応とか」
「基地で四六時中そんな確認しながら歩いてられっか。…うん? ……あれ」
言われてから熱源センサーを入れると、目の前にいるはずのエアーマンの熱源が感知できない。
視界をサーモモードに切り替えても、エアーマンのいる場所は周囲の様子と変わりがなかった。訝りながらエアーマンの前で手を動かすと、手の縁が少しだけブレて残像が残る。妙な反応にフラッシュマンは顔を上げた。
「何か仕込んでンの?」
「バブルが作った温度センサーをごまかす信号機」
「へーパッと見わかんねえな。熱源センサもサーモビジョンにも反応ねーわ。あ、周囲の温度に対応させてんのか…なーコレ動くと少しだけど残像するからブレ補正とかつけたらい…」
センサーモードをあれこれ切り替えつつ、つい面白くてぺらぺらと喋ったフラッシュマンは、はた、と我に返って口を閉ざした。
「おもくそ透明人間体制整えてンじゃねえかよ!」
「実はお前が来る前に何機か通った」
基地で何をしてるんだというフラッシュマンの叫びを堂々と流し、エアーマンはどこ吹く風、淡々とレポートを語る。
「メタルはあまり驚かんな。つまらん」
「驚かした所でブレード投げられるのが関の山だろうが」
「クイックは気付かんで走り抜けていった」
「だろうよ」
「ウッドはいい喫驚顔でな」
「葉っぱ詰められてしまえ」
「お前のリアクション王の座も危うい」
「守る気ねーですっつか着任した覚えはねえ」
フラッシュマンが睨めつけるのも構わず、次はカメラを用意しておく、と神経を逆立てる様なことをわざわざ言う。しかしな、エアーマンはプロペラの縁に軽く触れながら、不意に納得のいかない様子で黙り込んだ。
「…なに、なんなの」
「クラッシュは」
言いかけてフラッシュマンを見、彼にしては珍しく言い淀み、顔を顰める。
「何で感知されたかが分からんな」
センサーにはまず引っかからない状態である。作戦遂行中は一度も敵機に発見されては居ないし、現在のステルスはワイリー博士のお墨付きだ。
しかし、三十分ほど前にフラッシュマンが来た廊下をやってきたクラッシュマンは、曲がり角から三メートル付近で不意に脚を止めたのである。影が見えていたということもないし、なぜ急に彼が脚を止めたのかは分からない。
その後、一分ほど訝るように廊下をうろうろとしていたクラッシュマンだが、結局もと来た廊下を引き返していった。どこか不具合があっただろうかとエアーマンは不思議に思ったが、その後の通行人には発覚していないことから、ステルスモードに異常があったわけではない。
「………においとか…?」
フラッシュマンから何かのよいにおいがする、と主張するクラッシュマンだ。確認したことはないが、クラッシュマンは嗅覚のセンサーが細かいのかもしれなかった。
「それは思いつかなかったが」
するか、と聞かれて、いいやとフラッシュマンは首を振る。フラッシュマンはそこまでにおいに敏感な方ではない。
「気配ってやつ?」
よく分からないけど、とフラッシュマンも首を捻りながら適当なことをいう。けはい。
聴覚や嗅覚などの他のセンサーに某かが引っかかったと言うことだろうか。
何だかわからないものを、ロボットが感知するのだから、やはりあれは何かの動物の生態が組み込まれているのかも知れない。
「……たまに何もないところジッと見てるときあるだろう」
「ああ」
「あれも何かの気配を感じてるんだろうか」
「なんの」
「なんかの」
「…だから何のだよ」
「真「ごめんやっぱいいですそれのが怖ェ」
2010/02/15 小説 Trackback() Comment(0)
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