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2018/10/24

ルビコン

マジック強化月間中

【注意】
 今回やったらちゅっちゅしてます。

えーと整理整頓が下手なもので、時間軸は常に適当なのでふわっと雰囲気で流して頂けると有り難いです。
…敢えてつけるなら五歳児延長線の、まだ致してない、出来てない、くらい。かな。
出たとこ勝負だよ!
質より量を目指してがんばります。

結構古い記事にも拍手をくださってありがとうございます。
ワーあれ個人的に気に入ってるから喜びもひとしお…。
いつだって有り難いです!



 出会い頭の事故にもなれたものだ。
 作戦会議室に入ってきたバーナーマンが、一直線にマジックマンの座るソファまで向かってきたとき、マジックマンはゴルフボール大のガラス玉を掌から手の甲へ、指から指へと転がしながら視線を向けた。
「やあ、半月ぶりですね」
「キスしてェ」
 真横に立ったバーナーマンが藪から棒に言い放っても、マジックマンは手元のガラス玉を回す手を止めない。いい加減、会う度に爆弾をぽいぽいと投げ込まれていれば、この程度のことには免疫がついておかしくも何ともないだろう。
「…あれだけ帰投直後には来るなと」
 何を間違えたのか、バーナーマンがマジックマンに無理な要望を提示してくるようになったのは、ここ最近のことだ。
 やたらと触りたがるのをマジックマンが一度折れたのを良いことに、それ以降ことある事に手が伸びてくる。
 余所産のロボットが珍しいのか、或いは元々密なコミュニケーションを取りたがる質なのだろうと、さほど気にも留めていなかったが、このところは特に距離が近い。
 そもそもは、パイレーツマンがバーナーマンの執拗ななぜなに攻撃の矛先を逸らすのと、ついでにからかいを込めた与太を、バーナーマンが頭から信じ込んだ辺りが発端といえるだろう。
 完全に巻き込まれている状態であることについて、クレームをつけたところで、諸悪の根源たる船長様は、不本意な育児から解放された自由を謳歌していて、全くマジックマンの苦情など右から左だ。
「何だって?」
「任務続きで欲求不満が溜まってるんでしょうに、どこぞで発散してらっしゃいな、と」
「ばっ、か、そういうんじゃ、ね、いやなくもねえ…? …いや違ェよ!」
「へどもどしない」
 遅ればせながら、機体距離を保とうと試みているのだが、これがなかなかどうして、末っ子の甘えっ子をかわすのはなかなかに骨が折れた。
 基地内にいる限りは顔をあわせるものだ。KGNで唯一マジックマンの手品に対して、マジックマンの披露意欲に満足する反応を返す観客であることもあって、余り避けると都合が悪い。
「なあ」
「やれやれあなたも大概にくどい」
 与太の一部始終をパイレーツマンに吹き込まれたならば、パイレーツマンにキスすればいいのにと思いながら、マジックマンは両手のガラス玉をそれぞれ指先に乗せる。手の甲、掌と見る方向を変えて確認し、そうですねえと口から出たのは生返事に近かったかもしれない。
「さして」
「どーぞ」
 しかし、マジックマンが返事をしてからいっこうに、待てど暮らせど、何のアクションも起きない。
 ガラス玉ばかりを見ていたマジックマンも、無反応なことを訝って視線を向けると、バーナーマンは不満そうに口を噤み、ああだのううだのと口元をもごもごさせていた。
 期限切れのチャージオイルでも飲んだのだろうか、とマジックマンは思う。あるいはネジがどこか弛んでいるのかとも。しかし、瞬時にいつもだなという結論に至る辺り、マジックマンのバーナーマン観が良く現れている。
「そうじゃねえ」
「どうでしたって?」
 伸びてきた鉛色の指が、かつ、小さく音を立ててマジックマンの唇、のちょうど真上に置かれる。
「マスク取って」
 衝撃とも言えない指先の僅かな圧迫よりも、バーナーマンの視線の方が余程圧力だ。真摯な眼差しは、無遠慮といっていい強さでマジックマンを射抜く。
 バーナーマンがあまり真剣な顔をするので、マジックマンは掌に載せていたガラス玉を回すのをやめた。胡乱な目つきでバーナーマンを眺め、機械的な仕草でテーブルの上にガラス玉を一列並べる。
「いやです」
「今、どうぞっつったじゃねえかよ」
「マスク云々はその後でしょ」
 無効だと言い切ってぞんざいにあしらい、それではごめんくださいと立ち去りかけたマジックマンの両手を、バーナーマンは素早い動きで握った。ただ掴まれただけだが、両手で両手を拝み合わせる形で包み取られ、マジックマンはしまったと内心で舌打ちをする。テーブルの上に置いた残りが、手の中にあるのをバーナーマンはは知っているのだ。何度も見せただけ合った流石に目ざとい――これでは容易にふりほどけない。
 太い指の連なった、ごつい掌のうちに捕らえられたマジックマンの指先は僅かに熱が上がっている。バーナーマンの火口に近いからだが、じわりと伝導する熱は少なからずマジックマンに焦燥感を与えた。
「あのね」
 どうにか言いくるめてしまおうと口を開いたマジックマンは、前触れ無くマスクの鼻先に落とされた柔らかい衝撃に、喉まで来ていた言葉をどこかへ忘れてしまった。
 驚きに瞠目したマジックマンのアイカメラが、歪みのないうつくしい曲面に鮮やかなパイロの緑を映す。黄味がかった蛍光に近いグリーンのアイセンサー、バーナーマンが覗き込んでくる。
 厚く赤い縁の眼鏡は邪魔だったようで、バーナーマンは次いで眼鏡の縁をかすめる頬に唇を落としてから、眉間辺りに口付けた。
 どうにもこなれたやり口だ。啄むだけの口づけを受けながらマジックマンは思い、そういえば、これは意外に遊び人だったのだとデータから情報を引っ張ってくると、「さ、」少し冷静になる。
「満足いったんじゃないですか」
「全然足りねえの! お前ヤなの? なにが? オレが? キスが? マスクとんのが?」
 覗き込んできて問う、明け透けな物言いに、マジックマンは間近にあるバーナーマンの顔を眇めて見る。
「どれもというか、どれも」
 何がというまでもなく、どれもこれもマジックマンにとっては不服だ。
 同僚相手にキスをするのもされるのも、その相手がバーナーマンであるのも、ここが作戦会議室であることも、現在手品の手順を調整中であることも。マスクを取れなど、言うまでもない。
「ほんとか?」
「どれを疑ってンです?」
「オレのこと結構好きじゃね」
 押しの一辺倒か、稚拙なバーナーマンの言い様は、やはり五歳児の域を出ない。巧みなのは直に接触する手管のみなことに呆れもするが、これ以上なくバーナーマンらしいと思えば、妙に感心もする。
「大した自信だ」
「違ェの?」
「残念ですがねェ」
 堂々と言い切る頑是無さに、堪えきれずに失笑すれば、バーナーマンも合わせて笑い、重ねてリップ音を立てながら額と頬に吸い付かれた。
「じゃ好きになって」
 鼻先を器用に使ってシルクハットを少しずらし、こめかみに唇を押しつけたまま、からりとバーナーマンが囁く。じりじりと云うのは彼のパイロの燃える音か、己の体内温度計の音か、マジックマンは考える。
 なるほど、この男、こうやって口説くのかと思えば、なかなか興味深くもあった。
 体を押すほど強くなく、羽根のような軽さでもなく、小気味よく繰り返されるバーナーマンの唇は、程よくスタンプ気分だ。じゃれつくようなそれが得意の手管なのか、妙に心地好いこともあって、しばらく好きにさせているうち、マジックマンはバーナーマンが触れている場所から、少しずつ機体熱が上がっていくのに気がついた。
 キモチノモンダイとかいうやつではなく、現実に熱を伴う物理的な話のことだ。
 事実、マジックマンの機体表面温度が、既に二度ばかり上がっている。特に先程から繰り返し繰り返し、ちゅうちゅうと顔に唇を落とされている頭部はそれより更に上がっている気配で、断熱・散熱の効果もある緩衝材をじわじわと伝い、金属を伝い、頭部に少しずつ熱が溜まる。
 すこし、ぼんやりする、とマジックマンは思った。
「…手を離してくれたら考えましょうか」
「あァ、それ絶対ェ言うと思った」
 歯を見せたバーナーマンが、弱くマスクの縁に歯を立てた。かち、柔らかい金属にぶつかる音が鈍くマジックマンの聴覚器に響き、続いて吐いた排気は、もはや完全に熱を帯びている。
 催促するようなそれを咎めて、じろりとセンサーを強く向けるが、近すぎたのかピントが合わずに視界がふらついた。
「しつこい」
「…どーぞっつった」
「…限度」
「ンな顔してんのによ」
 ふ、鼻先の直ぐ上で溜息じみて吐き出されたバーナーマンの排気もまた、熱を帯びている。
「どんな顔だってんです」
 ごくごく間近にある、ひどく鮮やかなアイセンサーを見続けるのが苦痛で、力なく視線を下げれば、バーナーマンの口端がニイと吊り上げられ、鋭く尖ったセラミックの歯が覗く。
「もっとして、って」
 余裕ぶった声音が癪に障る。
「なあ、くち舐めさせて」
 あたまがぼうっとする。
 もう勘弁してくれ、と朧気にマジックマンは思った。


********
台無しになる続き↓

「お前ら余所でやれよ」
 がっしゃあああん
 マジック疾風の如く逃亡
「…お、まえ、空気読めよ役にたたねえ顎だな!!」
「俺はずっとここにいたんだ! 後から来たのは貴様だ! 貴様が唐突に素っ頓狂なことおっ始めたんだろうが死ねカス錆びて果てろ!」
「俺がどんっだけ我慢して今のデレ勝ち取ったと思ってンだ!バルタン星人!UFOキャッチャー!!」
「知るか色ボケ!ロボットが年中盛ってンじゃねえわ欲求不満で爆発してろ!」
「無駄顎!かつおぶし!」
「大体そんなとこで何を始める気だった言っておくが俺のソファで何かしやがったら貴様のステージ全ッ部地雷仕込みのぬかるみにして立ち往生させてやるから覚えとけよ容量3キロバイト!!」
「真ッピンク!」
「ピンクいのは貴様の電脳回路だボケが!!」

いいかげんマジックが焦らしすぎてて気持ちが悪いですなあ
 

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2010/10/08 小説 Trackback(0) Comment(0)

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